ドストエフスキー(ロシア、作家)
世のなかの不条理に悩み、自分の力不足を嘆き苦しむときには、
文学に浸ってみるのもよいでしょう。
「文学は心の中の悪の可能性を浄化し、整えて、生きることへの新鮮さを取り戻す」
(中野好夫『文学の常識』)といいます。
多くの作家は自分の心の内面にもつ矛盾や問題を、小説という形で表現しています。
文学者でなくとも、苦悩は人生を真剣に考える人にとっては、むしろあって当たり前の
ことです。
私たちは、さまざまな苦悩の姿を描いた文学作品を読むことで、抽象的だった
心の苦しみ、悩みを具体化することができます。
具体化すると、みえないこともみえてくるのです。