ゲーテ(ドイツ、作家)
「自分はもう年だから」と新しい目標を持たずにいるのでは
ないでしょうか。
『ファウスト』は、その完成に彼の4分の3の生涯を費やしました。
青年とは、単に年齢や外見のみで判断されるものではありません。
未来への大きな希望や理想をもっている人を「青年」と呼んだのです。
その意味では、年を重ねても常に志をもつことが、大業を成すことにつながるのでしょう。
志をもつのに年齢は関係ないのです。
2月13日
芥川龍之介(作家)
今、私たちは生きているのですから、今を大切にすればよいのです。
「明日は明日の風が吹く」という楽観的な見方は、私たちの焦る心を包み込んでくれます。
しかし、一方で「明日こうなりたい」という希望の気持ちを、心のどこかにもっていないと
人間は生きていけません。
今日を大切にする楽観的な気持ちと、明日への高らかな期待。
人間は常にこの狭間で揺れ動いているのです。
この言葉は人生の両極の考え方を示しています。
菊池寛に「人生を銀のピンセットで弄んでいる」と評された彼ですが、
絶えず現実の再構成に努めました。
2012年2月6日
カント(ドイツ、哲学者)
「このようにしたい。でも、ああすべきだ。」
人間は社会生活を営むなかで、絶えず理性と本能の狭間で揺れ動いています。
けれども、人間には物事を決める意志というものが備わっています。
「ああすべきだ」という思いは、決して環境だけが要因で培われたものではありません。
そうした良心や規範・道徳観も含めて、
理性も本能も自分自身の自由な意志で決められるものなのです。