チョーサー(イギリス、作家)
どんなに優れた才能をもっている人でも、
気まぐれで無責任であったならば、人からの信頼は得られません。
能力に感心されることはあっても、能力を生かす場が与えられません。
積極的に努力する誠実さは、誰にでもどんな場面でも要求されるのです。
たとえば従業員とお客様の関係を考えても、
マニュアルどおりのサービスを十分に果たしたうえに、
さらに相手に対する精一杯の心配りが必要でしょう。
そのとき、お客様は誠意を感じ、真のサービスを受けたと実感するのです。
お客様満足の源流です。
5月13日
デモステネス(古代ギリシア、政治家)
これは、ギリシア随一の弁論家であった彼の
「自然は人間に一枚の舌と二個の耳を与えた。だから……」に続く言葉です。
人間には一枚の舌とふたつの耳があるのだから、舌の二倍、
耳を働かせる必要があるというのです。
「話上手は聞き上手」という言葉もあるように、会話は相手の話をよく聞くことが基本です。
一方的に話すだけなら演説や説教になってしまいます。
まず、相手のいうことに耳を傾けましょう。
5月6日
夏目漱石(作家)
彼の代表作『草枕』の冒頭に登場する言葉で、人間関係の難しさを
彼独特の言い回しであらわした有名な言葉です。
「人とつきあっていくには、頭のいいところをみせると嫌われ、だからといって
人の気持ちをくんで同情ばかりしていると利用されたりし、また、自分の考えを
押し通そうとすれば人と衝突するのは必至である」……というのです。
このあとに「とかくこの世は住みにくい」と続きます。
つまり、この世でうまく生きていくためには、智・情・意の三要素を
バランスよく保っていくことが必要だということをいっているのではないでしょうか。